本日は、平川先生の小論文講座第5回目をお届けします!
[設問]
杏林大学医学部(センター利用、2008年度)
「あなたが考える良い医師とは」について、述べなさい。(800字以内。60分)
[これまでの話]
前回までに、小論文を書くにあたっては、まず、出題者の意図が何かをつかむことが要だと言うこと、を学びました。そして、そのためには、問題文をよく読むことが大事であることを、確認しました。
今回からは、出題意図を踏まえて、論理的に、どう書いていくのかを勉強します。
[今回(5回目)]
さあ、講座が始まりました。
平川先生「前回、筋道を立てて書くためには、最後に『答案構成』が必要であることを、指摘しました。早速、杏林大学の2008年度の問題で、検討していきましょう。君は、最初に何を書くべきだと考えますか」
A君「はい、『あなたが考える良い医師』とありますから、『医師』の理想 像を表すべきです」
平川先生「そうだね。いわば、『良い医師』の定義だ。では、どういう人のことをいうのだろうか」
A君「医師であることから、まず医療の専門家であることです」
平川先生「そうだ。そして、『専門家』ということは、医療分野における知見のある人物ということになる。では、『良い』とは、どういう意味だろう」
A君「『良い』という意味は、医者として、優秀でなおかつ善良な人のことをいう、ということです。善良とは、正直で信頼出来る人のことです。技術的に優れていても、人間的に信頼出来ない人には、患者は、自身の命を託せないからです」
平川先生「確かに、信頼出来るかどうかは、重要だね。
面倒なようだけれど、こうやって、1つ1つの概念をつめていくことが、『答案構成』なんだ。筋道に沿った表現をすることで、説得力のある文章を生み出すことになる」
A君「なるほど、よく分かります」
平川先生「では、『良い医師』についてまとめてみよう」
A君「『良い医師』とは、医療の専門家で高度の知見があり、病気について信頼して相談出来る人のことをいう、と思います」
平川先生「うん、それでいいね。これで、今回のテーマのポイントである、『良い医師』の定義が出来た。
次回は、この題目を基に、第1に、医師として、高度の専門性を有するようになるには、どんなことを心がけるべきか、第2に、医者は患者から信頼されるためには、どの様なことに努めるべきか、を考えてみよう。
お楽しみに」
スクール東京
最高名誉顧問
成川豊彦
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略歴
昭和49年(1974年)
Wセミナー・グループを設立。
平成12年(2000年)
国際著名人年鑑「InternationalWHO’SWHOofProfessionals」に選出される。
平成21年(2009年)
司法試験・予備試験専門の少人数制予備校「スクール東京」の最高名誉顧問に就任。
司法試験・予備試験の合格に向けて、自ら直接指導。
現在
中国・西南法政大学客員教授も務め、教育・健康の分野において国内外で活躍中。
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